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フィールドワーク国際交流学園日誌

マーシャルプロジェクト  三浦市三崎でビキニの記憶をたどる

 生徒の自主活動から生まれた「マーシャルと神奈川の未来をつなぐプロジェクト」では、これからビキニ事件のデジタルアーカイブづくりに取り組もうとしています。これまでプロジェクトでは、核実験の被害をうけたマーシャルの人びととの交流を重ねてきました。今年度、日本でもビキニや核の記憶と現在も向き合う人びとがいることを、マーシャルの人たちと共有していくために、共同でデジタルアーカイブを作ることになりました。この夏休みには、マグロ遠洋漁業で有名な三浦市の三崎港を訪問し、現地取材を行いました。市民向けの非核平和イベント「みうらピースデー」を通してビキニ事件の継承に取り組んでいる松本智之さんらの協力のもと現地フィールドワークを実施し、『ビキニ事件三浦の記録』をまとめられた森田喜一さんや、チャッキラコ昭和館で三浦の歴史や戦争の記憶について山口勝さんからのお話などを伺いました。“第五福竜丸”事件が有名ですが、三崎でも被ばく船が多く出て、放射能で汚染されたマグロや様々な海産物が、海洋投棄だけでなく、町全域にわたり少なくとも10か所で陸上投棄されたとの記憶が今も残っています。神奈川で核の記憶を掘り起こし、未来へとつなぎたいと思います。

 

《生徒の感想》

 森田さんのお話を伺うまでは、三浦とマーシャルの水爆による被害を同時に考える機会がなく、今回のお話でそれぞれの地域で起こった被害の全貌を詳しく知ることができました。また、質問に答えていただいたことで、三浦ではビキニ事件後、暴動やデモが一切なかったと分かり、それは街全体が漁師の方々を尊重したからこそのものだと感じました。このお話は、私の中で大きな学びとなりました。ありがとうございました。