クラブ・生徒会活動講演会
生徒会 𠮷岡秀人さん講演会
11月30日(木)に図書委員会主催の全校講演会を行いました。今年度講演をして下さったのは医師の𠮷岡秀人さんです。𠮷岡さんは発展途上国で無償の医療活動を行う小児外科医で、医療が行き届いていないアジアの貧困地域で、25年以上にわたり無償の医療支援を行い、今もみずから最前線で治療を続ける「継続する力」が評価され、2021年に菊池寛賞を受賞されました。他にも様々な場面で活躍されています。
𠮷岡さんはなぜ医師を志したのかについて生徒に語り始めます。そして、多くの医療活動では救急医療しかできず、沢山の子供たちが治療を受けられず命を落としていること、そのような現状を少しでも変えたいと活動されてきたことへとお話は進みます。そして医療で大事にしているのは「命を救う事」だけではなく「その人の人生の質を上げ」「心が救われること」と語りました。この言葉に生徒の多くが感銘を受けていました。𠮷岡さんは、人生をマラソンに例え、「最後に良かったと思える人生にしてほしい。若いときの失敗はふりかえれば気にならなくなる、沢山挑戦してほしい」と生徒に語りかけます。生徒からの質問にも、一つ一つ丁寧に答えてくださり、沢山のエールを頂くことができました。
全校講演会の後は、図書委員との交流会にも出席して下さり、講演会ではできなかった質問に答えてくださいました。記念の写真撮影と握手にも気さくに応じてくださり、生徒は𠮷岡さんのお人柄にも大変魅了されました。
生徒の感想を一部紹介します。
「自分の幸福は比較しないと分からない」― 私は「幸せ」が怖かったです。どうしても変えられない、助からない現実を生きる人を考え、思うのがつらいからと、いつもきれい事で済むようにしてきたから、比較するのが怖かったのだと思います。失敗した言い訳の事ばかり考えて、行動もしない。テストでも「不安でいっぱい」という表情をして、点数が低くても仕方がない、と思えるようにしてきました。授業へ積極的に参加しなくなりました。私の失敗がずっと見られているような気がして不安でした。ですがお話を聞く中で、今までの私は何をしていたのだろうととても恥ずかしくなりました。𠮷岡さんのお話にも、沢山の苦労と努力と勇気、そして自分の人生をどう使うかと考え続ける力がこめられていて、私もずっと考えていきたいなと思いました。まだ人生をどう使うべきか分からないけれど、誰かを守れるような未来を作りたいと思います。(中学1年O・Mさん)
一生懸命何かに取り組んでいる人には、向かい風が吹くということはきっと本当なんだろうなと思いました。困難を乗り越えて前に進んでいくことができれば、自分ができることの可能性も広がるんだと考えて、これからの人生チャレンジを続けていきたいです。失敗することや間違える事、恥をかくことを恐れて引っ込んでいたら何もいいことはない、あきらめることはいつでもできるけど、今目の前にあることをやってみたら将来誰のためになるかおもしれない、誰かに何かを与えられるかもしれないという事をちゃんと心にとめて生きていきたいです。時間を大切に、有意義に。自分にあるlimitまでの時間を誰かに何かを与えられるような人間、たくさんの人たちに大切にされるような人間になりたいなと改めて思いました。(高校1年O・Yさん)
私が今回𠮷岡さんのお話を伺って思ったことは「自分の人生は自分で決める」ということです。受験勉強をする中で「何のために勉強するのか」「何のためにこの大学に行きたいと思っているのか」等々、日々自問自答して自分なりに答えを見つけて頑張っています。ですが時には自分に自信が持てなくなったり、考えることに疲れて投げ出したくなってしまうこともあります。ですが今回𠮷岡さんのお話を伺って、新しい道を開拓し多くの人に必要とされる𠮷岡さんでも最初は自分にそんな力があると思っておらず、何度も悩みながら自分で答えを見つけてこられたという事を知りました。そして𠮷岡さんのおっしゃる通り未来を選べる環境に自分がいる有難さを自覚して、辛いけど最後まで自分の人生の価値を自分で決めていきたいと思いました。私は今までどちらかというと怖くて新しい挑戦をするのが好きではないと感じるほうでした。ですが𠮷岡さんが「失敗は失敗と思ってしまえばそこで止まる。その失敗を意味あるものにしようと日々取り組んでいる」とおっしゃっていたのを聞いて今までチャンスを逃してきたのがもったいなかったなと思いました。これからはいろいろなことに関わってたとえ失敗してもその失敗を意味あるものとして次につなげられるような生き方をしたいなと思いました。(高校3年、N・Aさん)